「ABD(Active book dialog)世界史学習会」を開催しました!(インターン寒川)
こんにちは。インターンの寒川です。
梅雨の季節ですが、島前ではほとんど雨が降らず、なんだか変な気分です。
学習センターでは平日のみならず、休日にも様々なイベントが催されています。
ABDとはActive book dialogの略で、テキストを参加者で分担して読み、
紙に要約して、全体に発表・共有し、
内容について議論する全く新しい読書法です。
これまでは、試験的に学習センターのスタッフ同士でビジネス書を用いて実施していたのですが、
今回は生徒を対象に学習を深めるためのツールとしてABDを実践しました。
イベントには世界史を履修している高校3年生7名と高校2年生2名が参加し、
中経出版の「タテで覚える世界史B」という参考書を用いて、学びを深めました。
この参考書には、高校の世界史で習うほとんどの内容が網羅されているので、
上手くいけば「たったの3時間で世界史の流れ全てを網羅」できることになります!!
この一見すると無謀とも思える挑戦に高校生9人が挑みました。
まずは、テキストを分割し、担当を割り振ります。
テキストを手にした生徒たちは「アメリカ」「東南アジア」「中国」「ドイツ・フランス」など、
それぞれの担当地域の歴史を紐解いていきます。
習ったことがない内容や以前習ったけどすっかり忘れてしまった内容に苦戦しながらも、
黙々と読み進め、与えられたA4用紙に内容をまとめていきます。
限られた時間の中で、テキストを読み、要約を完成させるために、
頭をフル回転させ、己の限界に挑戦している生徒たちの姿がとても印象的でした。
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次に、それぞれが担当した内容を要約の紙を用いながら、
全体に共有しました。
リレープレゼン形式で一人一人ができるだけみんなにわかりやすいように、
伝わりやすいように工夫を凝らした発表を見せてくれました。
私たちインターンは、「あれだけ複雑な歴史の流れをこれだけシンプルにまとめてくるのか!!」と
高校生のポテンシャルに終始、脱帽していました。
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最後に、全員分のまとめの紙を机に並べ、それを眺めながら対話の時間を設けました。
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こちら側が何も言わなくても、
「この国とこの国が当時対立していたのか」
「この出来事がこっちの国のこの出来事につながっているんだね」
「世界が戦争をしている時、この国は国内が揉めていたんだー」
といった、世界史の流れや各国同士の歴史の繋がりへの理解を深めるような会話がいたるところで発生していました。
ダイアログを通して、個々人の学びを全体に集約させることにより、
一人では得られないような、より大きな学びを一人一人の生徒が手にしているように見えました。
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今回の企画を通して、生徒全員がテキストの内容を理解し、
世界史の流れを押さえることができたとは言い切れません。
しかし、そのきっかけとなる糸口は一人一人が掴めたのかなと感じています。
一人でやる勉強ももちろん大切ですが、今回のように仲間同士で学習をすることで、
学びの効率化・最大化を実現することができるかもしれません。
これからは、私たちがいなくても、
生徒が主体的にABDを活用した学習に取り組んでいってくれるのではないでしょうか。
今後も様々な機会を通して、生徒たちにとって武器となる学びのツールを、
共に試行錯誤しながら渡していければなと思います。
寒川